修士◆B1E4/CxiTwの物語
【現地からの報告】 [3]
――――――――――謁見の間――――――――――
ゼット「―――――――。以上、ご報告と致します」
・・・・・・・その報告は、あるいは、安堵と疑心のどちらにも、
心定まらぬ結果を生んだのかもしれませんでした。
ダシュ「・・・・・・・・探索範囲が狭かったということか」
ゼット「広すぎる森ゆえ、十分と断言できないのも事実です」
シルバ「・・・・・・・・件の草原から森の外まで、どれほどの距離であったか」
ゼット「はっ!
最短距離で都合1日程です。発見に至るまでは、さらに1日。
十分な装備もなければ、遭難もあり得る場所と思われます。
アーシュは運がいいと言えましょう」
シルバ「探索において他に同様の空き地はあったか」
ゼット「いいえ」
シルバ「周囲の森林環境に変化はあったか」
ゼット「あえて申せば、空き地周辺に限ったことですが、
ミルムの実の生る樹が見当たりませんでした」
ダシュ「ミルムの実が・・・・・・?
同じ生育周期の木が密集しているのではないのか?」
ゼット「いえ、枝の根元に、実の基の瘤がありませんでした」
シルバ「・・・・・・・・・他に気づいたことは?」
ゼット「ありません」
シルバ「では明日中に報告書を出せ。
・・・・・・・そういえば、アーシュは今どうしている?」
ゼット「宿に戻り休んでいます。慣れない旅で疲れている様子です」
シルバ「そうか。・・・・・ではそなたもゆっくり休め。
下がるがよい」
ゼット「はっ!失礼致します」
ゼットーは下がり階段へ・・・・・・・と、その階段の下から、
この階段を守る衛兵が駆け上がり、王の前に跪(ひざまず)く。
兵士6「陛下! 北方の防衛隊隊長リッテン殿が下においでです。
消えた南方の盗賊共のことで、緊急の用件だそうで」
シルバ「なんだと! すぐ通せ!」
兵士6「はっ!」
衛兵は踵(きびす)を返し、階段を下り・・・・・・・少しして、
勲章を肩に携えた男が一人、走りながら王の前に跪く。
ゼットーは帰ることをやめ、その場にとどまる。
リッテ「海上防衛局所属、中隊長、リッテンです」
シルバ「久しぶりだな。用件を話せ」
リッテ「はっ!
10日前のことでございます。北方のテララテパ海南方域におきまして、
紅目(あかめ)のディーク率いるレッドフック海賊団、及び
海賊船ボルカニェット号と遭遇しました。
一時戦闘となりましたが、敵方に略奪の意思はなかったらしく、
追撃を早々に振り切られ、逃走を許してしまいました」
シルバ「ディーク・・・・・・・また勢力を増したという報告か?盗賊とどういう関係が?」
リッテ「はっ!
なんとその船に、行方の知れない盗賊、黒の翼団が、
首領パッチとその右腕ギーを含め、多数確認できました。
皆、海賊の出で立ちです!」
シルバ「! なんだと!!」
それは、靄(もや)がかかった雰囲気を吹き飛ばす、突風でした。
国王は思わず立ち上がります。周囲の面々にも、動揺が走っています。
謁見の間に居合わせた全ての者が、同じことを思ったでしょう。
いったい、これは、・・・・・・・・・どういうことだ!?
・・・・・・・・・混沌とした状況の中、場の中心にいる者が、真っ先に理解します。
シルバ「では、まさかあやつら・・・・・・盗賊から海賊に転身しおったというのか!!
・・・・・・いや待て、あやつらに操船技術などないはず。これは・・・・・・・・
リッテ「海賊団と盗賊団の関係、特にディークとパッチについて、
大至急調査すべきと考えます」
ダシュ「・・・・・・・陛下、国防大臣に知らせましょう」
シルバ「・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・五番隊も動員せよ。
一刻も早く、事の次第を明らかにするのだ」
迫る特使の訪問を前に、またひとつ、大きな事件が起こりました。
―――――――サントハイム――――――――
大層立派な扉の前。小柄な一人の男が立ち、ノックし、・・・・・・・・
中の人物の返答を得て、失礼します、と言いながら入る。
男は、窓辺に立ち階下を見下ろす人物と、何やら言葉を交わす。
?「―――――。それと学長、こちらが訪問日程の最終版です」
学長「うんん?・・・・・・・あぁ、ありがとう。後で確認します」
男は部屋を立ち去り、・・・・・・・・男は再び、窓辺に立つ。
学長「・・・・・・・・・・・・」
アーシュ
HP 13/13
MP 0/0
<どうぐ>携帯(F900i)E:エリモスの服 ルテールの靴
ゼットー
HP 101/101
MP 34/34
<どうぐ>E:はがねの鎧 はがねの盾 鉄かぶと 鉄の斧
<呪文>ベホイミ スカラ
<特技>かぶと割り 斧無双 火炎斬り 稲妻斬り
リッテン
HP 140/140
MP 60/66
<どうぐ>氷の盾 E:魔法の鎧 てっかめん 破邪の剣
<呪文>ベホイミ ギラ マホトーン ピオリム
<特技>隼斬り 剣の舞