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レッドマン◆U3ytEr12Kgの物語

ザハン[1]
一週間かかってザハンに着いた。
町って言っても小さな村の集落みたいで住んでいる人口も沢山人が住んでいる訳でもなく、見渡す限りでは女子供しかいない。それに村のど真ん中に大きな神殿があり巡礼者が世界各地から来ているらしい。

タケ「もょ、ムーン。以前から気になっていたんやけど。この世界の宗教は基本的に何なのよ?」
もょ「そうだな。ローレシアでもとくにしゅうきょうはなにもなかったぞ」
ムーン「宗教ねぇ・・・基本的には精霊ルビスを崇めるんだけど。ムーンブルグ場合は別に何も無かったわね」

タケ「なるほどなー」

ムーン「急にどうしたのよ?」
タケ「いやーまさかこんな辺鄙な場所にこんな建物があるからびっくりしたんよ。さて、ラゴスに関する事を聞きまくらないとな」

俺達は情報収集始める時に一匹の犬が近づいてきた。

*「わん!」
タケ「なんやお前。ヨソモンが珍しいか?人懐っこいやっちゃな」
*「ハッハッハ・・・」

この犬何故か息が荒い、しかもずーっとムーンの方を見ている。

ムーン「な、何よ・・・?」

犬は急にムーンに飛び掛った!!
ムーン「きゃあっ!?」
ムーンを押し倒した後じゃれ合う様にムーンにジタバタしている。

ムーン「ちょ、ちょっとぉ!やめて・・・」

しかしこの犬、ノリノリである。何と腰を振っているのだ。

タケ「お、お前いきなり何しているねん!」
もょ「ど、どうした?」

タケ「うらやましぃ・・・いや!うらやまけしからんぞ!あー代わりてぇ!!」

もょ「ど、どうしたんだよ!?」
ムーン「ちょ、ちょっと!見てないで早く助けなさいよ!いい加減にしなさい!このエロ犬ーー!!」

ムーンが犬を殴ろうとした時犬は走り去っていった。

ムーン「なななな何てふしだらなエロ犬なのよ!見つけ次第処刑よ!処刑!」

タケ「そー怒るなや。可愛い子犬でも思ったんじゃないの?ま、エエモン見せてもらったからラッキーやったけどな」

ムーン「何か言った!?」
タケ「い、いや。何でもナイッスヨ。ムーンサン・・・」
ムーン「もう!!さっさとラゴスの情報を集めてこんな町出るわよ!」

怒る女はマジ怖え。冗談抜きでムーンの表情が般若に見えた。『鬼ジジイ』っていう言葉はないが『鬼ババア』はあるからな。
ムーンをからかうのは少し自重しよう。

ムーンと分かれて行動をとり始めた時、さっきの犬がまたやってきた。

タケ「お、またお前か。さっきは中々楽しませてもらったで」
*「ヘッヘッヘッ・・・」
タケ「今度やったら骨付き肉でもプレゼントしよか?」
*「ワン!」

犬は上機嫌だ。しかし別の殺気が俺に向けて感じてくる・・・

もょ「タケ・・・あそんでいるばあいじゃないだろう・・・」
タケ「わわわ、悪かったがな・・・ちょっと悪ノリしすぎちまったな」

*「クゥ〜ン・・・」

タケ「ああ、いや、気にすんな。お前は悪くは無いで」

犬は申し訳なさそうに離れていった。しかし俺達を呼ぶ様に吠え始めた。
*「ワンワン!」
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