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レッドマン◆U3ytEr12Kgの物語

微かな癒し[1]
ムーン達と別れた後、もょもとに上薬草を煎じて貰ったがあまり回復していない。
やはりゼシカの言う通りいきなり上位呪文を唱えると体の負担が大きい。
死なずに済んだのが不思議なくらいだ。

もょ「だいじょうぶか? タケ?」
タケ「すまんのう…少しはマシになったんやけどまだ本調子やないわ」
もょ「じょうやくそうでもだめなのか!?」
タケ「そうやな。まだ5、6分力が戻ったっていう所やで……全力で動くのはちょっとしんどいかも」
もょ「そうか…しばらくはおれががんばるよ」
タケ「最悪の結果を招いてしまったな。サマルやムーン達の関係が修復は不可能レベルまでなったやろ。ああ〜やり過ぎてもうた…」
もょ「もうすんだはなしだ。きにするな。ぎゃくにおれはうれしかったぞ」
タケ「な、なんでやねん?」
もょ「おれのことがほんとうにだいじだとおもってくれたのがすごくかんじたよ。これほどうれしいものはない。それにおれがタケのたちばならおなじことしていた。おれ、バカだからうまくいえないけど」
タケ「ホンマに悪かったな……」
もょ「もうきりかえていこうぜ!!」
タケ「そうやな……話は変わるが現実問題どうするよ?」
もょ「まずはククールたちとごうりゅうしよう。そのほうがまちがいなくさいぜんさくだろう」

タケ「そうやな。パワーのヤンガス、スピードと回復のククール、魔法のゼシカ、結構バランスも取れているで」
もょ「じゃあきまりだな!」

俺達が行動を起こそうとした時誰かがやってきた。

もょ「タケ…ここはおれにまかせろ!」
タケ「ヤバくなったらとんずらするのもありやで。気をつけろ!」   

戦闘体制に入って構えているとやってきたのがリアだった。

もょ「リ、リアちゃん!? どうしたんだ?」
リア「ま、間に合って良かった〜 どうしてもお礼が言いたくて。――タケさんに」
もょ「しかし…」
リア「お願い! タケさんにお礼が言いたいの!」

真剣な眼差しにもょもとも承諾するしかなかった。

もょ「タケ…リアちゃんがはなしたがっているぞ」
タケ「わかったで………はじめましてやな、リアちゃん。一体どないしたん?」

リア「は、初めましてタケさん……そ、その……助けてくれてありがとう……」

タケ「ええんよ。俺は当然の事しただけやで。それにもょとの約束もあったしな」
リア「そ、それとごめんなさい!お兄ちゃんやムーンさんがあんな事言うなんて…」
タケ「もう済んだ話やから別に構へんよ。しかしよく抜け出せてここに来れたなぁ」

リア「お兄ちゃん達とケンカしちゃって居辛くなったの…」
タケ「マジかいな……やっぱやりすぎたんやで!/(^o^)\ナンテコッタイ」
リア「だって……タケさんは……グスッ…助けてくれたんだもん……2回も……」
タケ「お、おいおい! 泣く事もあらへんやんか! 今回がともかく、以前いつ助けたっけ?」
リア「ラーの鏡を……取りに行ったとき」
タケ「ああ……あ、あれはもょがやってくれたんやで。俺やないよ」
リア「ううん…トーマスさんやカタリナさんが私に話してくれたの。その時の状況を――」

――――
―――
――


〜 ムーンペタ出発前夜 〜

カタリナ「リア様。報告があります」
リア「どうしたの? カタリナさん」
カタリナ「実はもょもと様の事でお話が」
リア「もょもとさんの事?」
トーマス「その先からは私から話そう。カタリナ。リア様、結論から言います。もょもと様には別の人格がいます」
リア「ええっ!? どう言う事なの?」
トーマス「つまり二重人格です。もょもと様の体内にもう一人分の人間がいるのです」
リア「そ、そんな…」
トーマス「確かに信じられない話ですがその御方に私やサマル様、リア様も助けられたのですよ。勿論もょもと様も含まれます。その御方の名前はタケと仰っておられました。レオン様と同様、異世界からきた人間らしいのです」
リア「そのタケって言う人がもょもとさんの体内にいるわけ?」
トーマス「仰る通りでございます。しかしタケ殿は私達にとって命の恩人なのです。もょもと様達が敵の呪文で眠らされた時、タケ殿が代わりに戦ってくださったのです。そこでリア様にお願いがあるのです」
リア「お願いって……私に?」
トーマス「はい。この事実は知っているのは、私達三人のみ。もし、王女様やサマル様にこの事実が発覚した場合、もょもと様達と対立するという事がありえるかと思われます。仮にその情況が訪れた場合、もょもと様やタケ殿を助けていただきたいのです」
リア「で、でも……」
トーマス「カタリナの報告ではタケ殿は自分を犠牲にしてでも、もょもと様を守る様な御方だと聞いております。私もタケ殿が悪人とは思えません。どうかお願いを受け入れて頂けないでしょうか?」
カタリナ「私からもお願いします! リア様!」
リア「うん……私はもょもとさん達に協力するわ」
トーマス「ありがとうございます! くれぐれも口外無用でお願い致します!」
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