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総長◆Lh6WfP8CZUの物語

試練そしてじゃんけん[2]
出発前に勇者に大量のパンを持たされた。
ふざけんなてめー荷物になるだろうがと思ったのだがパンツの為に持ってけときかない。
もう一回じゃんけんやり直しとか言われてもややこしいので黙って持ってく事にした。しかしかさばる。

通路を抜けるとそこは大理石のでかい人工的な洞窟だった。不気味な所だ。
俺まで迷ってしまってはシャレにならないので慎重に地図をつけながら進む。

シャー!!!!キシーッ!!!!!!ビッチャザアアアアアア!!!!!
グェェェェエエエエ!!!
ブッヒョーるるる!!! ギブアァアアア!!!!

クソが!ここはなんて魔物が多いんだ!倒しても倒しても後から後から湧いてきやがる!
俺のブチ切れスイッチが入りかける。

呪文で一気に木っ端微塵にしてやりたい所だがこんな入り口付近で精神力が尽きてもいけないと俺の残り1%の理性が制止をかける。仕方なく相棒のドラゴンキラーでぶっ飛ばして進む。

かなりの魔物を潰した。ひと段落して辺りを見回す。
どうやらここからは一本道の長い通路のようだ。
ん?よく見ると通路に大きな顔型の彫刻が並んでる。気持ち悪い。ここを設計したヤツのセンスを疑う。
まあいい。とりあえず進もう。

……………せ……

ん?

ひ……………せ

ん?ん?

何か声が聞こえた気がした。パンツだろうか。耳を澄ませながら進む。

ひきかえせ

ひきかえせ??今はっきりとひきかえせと聞こえた。誰だ!?誰かいるのか!?

ひきかえせ
ひきかえせ
ひきかえせ

…わかった。この顔型の彫刻喋りやがる。おそらくへタレ冒険者をふるいにかけるためだろう。
フッ…こんな子供騙しにひっかかる俺じゃない。無視だ無視。

ひきかえせ
ひきかえせ
ひきかえせ

しかしこの洞窟暑い。というかジメジメする。

ひきかえせ
ひきかえせ
ひきかえせ

うざい。暑いので黙ってろ。てか迷った。同じ通路をループしてるような気がする。地図は捨てた。

ひきかえせ
ひきかえせ
ひきかえせ
ひきかえせ
ひきかえせ
ひきかえせ
ひきかえせひきかえせ
ひきかえせひきかえせひきかえせひきかえひきかえひきかえひきひきひきひき


うるせえええええええええええええぇえええええぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!!


その瞬間俺の中の理性は吹き飛んだ。
うおおおおおおおおおおおおおおォぉぉぉおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!
およそ思いつくあらん限りの魔法を放つ。轟音が狭い通路に反響する。かおの彫刻は大半が吹き飛んだ。



―地上―

勇:総長ちゃん大丈夫かなぁ…
ね:魔物にやられる事はないと思うけどね。
お:ここは試練の遺跡じゃぞ。一筋縄にはいかんわい。

―揺れる地面。鳴り響く轟音―

勇:キャッ!!!!今の何!?
ね:ただ事ではないわね…総長さんもずいぶん派手に暴れてるみたい。
お:おい!わしは長年ここを守っておるが今のはなんじゃ!初めてじゃぞ!
勇:助けに行った方がいいかな…!?
ね:そうね。
お:ちょっちょっと待て1何人たりとも二人以上でここを通すわけには…
ね:はいはいお話は後で聞くからちょっとどいててね!
勇:ごめんね!すぐ戻ってくるから!
お:こっコラ!待たんかい!おぬしらにはほんと常識てもんが…あ…行ってしまいおった…
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