総長◆Lh6WfP8CZUの物語
オーブを求めて
非常にやるせない気持ちになり俺達は武器屋を後にした。
そろそろ勇者が来る頃だろう。町の入り口で待ってやるか。
遅い。
三時間程経過した。すでに真っ暗だ。あのバカイケまさかはめやがったのか!?
総長ちゃんカンダタちゃんおひさ♪
!!!!?????いきなり後ろから声をかけられた。驚く俺。
いつのまに背後に!?入り口は一つしかないはず!?
あはは!驚き過ぎ!ルーラで飛んできたんだよあーお腹痛い
ルーラ???なんじゃそりゃ????
どうやらルーラとは一瞬で町を移動できる魔法らしい。羽のようなもんだ。
あれ?もしかして俺達もわざわざ走らんでも羽で来たらよかったのでは?
おそらく今頃イケはニヤニヤしてるだろう。
あいついつか殺す。もう死んでるけど殺す。
とりあえずいつものように宿屋に移動した。全員集合で鬼浜会議を行うのもひさしぶりだな。
みんなの顔を見回す。ねーちゃんは相変わらず美人だ。
ようやく、ようやく鬼浜にまともなメンバーが…非常に感慨深い。
勇者は髪がだいぶ伸びちょっと大人っぽくなったようだ。
女二人旅ってのも色々苦労があったんだろな。
ちょっと総長ちゃん!しきってくれなきゃ話進まないよ!
おっといけないいけない。
思わず娘に見とれる親の気持ちになってしまった。俺達は別れてからのお互いの出来事を話し合った。
まあこっちは山に篭ってひたすらしごかれてただけでたいして話す事もないのだが
勇者達は色々あって結局例の赤いオーブを手に入れたらしい。
女二人旅なので辛い事もあったのだろうと思いきやかなり楽しかったようだ。
久しぶりに勇者の笑顔を見るとホッとしてしまいその日も俺達はしこたま飲んだ。
そしてうちのチームで一番酒が強いのはこのねーちゃんだという事が発覚した日でもあった。
べらぼうに強い。酔わせてウへへ…何て考えた俺が甘かった。
俺とパンツ二人がかりでも歯が立たない。なんて女だ。
酒を運んできた酒場のバニーちゃんが
さすが勇者様はモンスターも従えてるんですねとかわけわかんねー事言いやがる。
総長!あの女総長見てあんな事言ってるでやんす!しめましょう!!
…おめーの事だ。
©2008-AQUA SYSTEM-